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膺窓(ようそう)穴 [東洋医学]

 今回は久しぶりにツボのお話です。

 前にツボのお話をしたのは、2015年の4月3日ですから随分間が空きましたが、肺経、大腸経、胃経と順を追って紹介してきて、胃経の屋翳(おくえい)穴まで来たので今回は膺窓(ようそう)穴になります。
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 膺とは胸の肉、つまり大胸筋を指します。水平方向に形成された大胸筋の盛り上がった胸骨部と斜め下方向に下部を形成する胸肋部との境目のすぐ下にあたり、内部では心臓の上部、肺も上葉との境目にあります。つまり、運動器たる上肢の動きに合わせてしなる胸部と、内部に可動を好まない内臓器がある胸部の境目なのです。
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 ですから、呼吸器や循環器の調子を整える部位でもあり、脊柱側弯や五十肩等にも影響がでる部分です。


 このように非常に重要な場所ですが、肺がすぐ下(内部)にありハリでも事故が起きやすい経穴ですから、一般の方が強く押したりグリグリしたりする簡単なツボ療法には向いていません。何層にも重なっているこの場所の周囲の筋肉や胸膜等のよじれやひきつり、コリを、直接よりむしろ離れた場所から丁寧に外していくことで経絡の流れを取り戻すよう整体しています。

 当院ではむしろ、これ以外の場合でも、グイグイ押したり揉んだりするやり方で経絡やツボの使うことはありません。何故そこにその経絡や経穴(ツボ)があるのかを理解した上で、それを利用するのです。ツボの名前と場所と効能を暗記して、試験に合格しても現場ではほとんど役に立ちません。筋肉がどう重なっているのか、内臓や神経、血管、膜が、どういう役割で、どう付いて、どうつながっているのかを把握して、さらにそれが実際に施術している体ではどうなっているのかを感じることができれば、おのずとそこが重要な療術ポイントで、どういう刺激や圧をかければいいのかがわかるということです。
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